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既 刊

信と倫理の根源へ/現代思想

プリーモ・レーヴィ

●プリーモ・レーヴィ
 ―アウシュヴィッツを考えぬいた作家

竹山博英 タケヤマヒロヒデ【著】
ISBN: 978-4-86209-038-6C1098
[四六判並装]本文302p+カラー口絵4p
(2011-10-22出版)
定価=本体2286円+税

§絶滅収容所からの帰還。
元素の目、動・植物の目、精神の目で過酷な人間の運命を見据えつづけた作家・化学者プリーモ・レーヴィの日本で初めての評伝。

イタリア生まれのユダヤ人プリーモ・レーヴィは、数少ない生き残りとして抹殺収容所から帰還した。1945年10月、家に着くやすぐに執筆にとりかかり、第一作目『これが人間か』(邦訳『アウシュウィッツは終わらない』)を47年に刊行。収容所の具体的な生活を描いたこと、その人間模様を鮮やかに浮かび上がらせ、極限状況にあって人間の魂がいかに破壊されていくかを克明にたどり、国内はもとより、ドイツで大きな反響を呼び起こした。――「おそらく、人間の魂への関心を決して絶やさなかったことや、単に生きのびるだけではなく、体験し、耐え忍んだことを語るために生きのびるのだ、というはっきりとした意志を持っていたことが、私を助けてくれたのだろう」と彼は書いている。そしてアウシュヴィッツから解放された後の40年間を、同じように、人間の魂への関心、好奇心を絶えず持ち続けながら生きた。彼の死は悲劇であるが、彼の人生は、絶望の淵からはい上がった勇気と、自分の考えを形にしようと努力し続けた、強い意志の力でかれていた」――本書より

【目次】
●評伝:1.生い立ち/2.ファシズムと人種法/3.レジスタンス/4.アウシュヴィッツ強制収容所1/5.アウシュヴィッツ強制収容所2/6.アウシュヴィッツからの帰還/7.化学と文学/8.エイナウディ社からの再刊/9.『休戦』/10.短編集―悪夢と夢/11.『周期律』/12.作家プリーモ・レーヴィ/13.責務と論争/14.『溺れるものと救われるもの』/15.自死/16.アメリーとフランクル ●ANED(抑留者協会)での証言 ●証言集:証言1.アルベルト・カヴァリオン/証言2.エルネスト・フェッレーロ/証言3.フェッルッチョ・マルッフィ/証言4.ビアンカ・グイデッティ・セッラ/証言5.レナート・ポルテージ/証言6.アンナ・フェッラーリ/証言7.ジョヴァンニ・テーシオ/証言8. ピエラルベルト・マルケ/証言9.エミリオ・ヨーナ/証言10.アンナ・ブラーヴォ ●エッセイ:レーヴィの上着/日本語ノート/ニッケルと石綿/プリーモ・レーヴィの思い出 ●年譜/著作リスト/参考文献目録/あとがき

【著者紹介】
竹山博英(1948年~)
東京都生まれ。東京外国語大学ロマンス系言語専攻科修了。現職、立命館大学文学部教授。東京外国語大学でイタリア語とイタリア文学を学び、ローマ大学でイタリア現代文学と民俗学を学ぶ。
主著に、『シチリア・神々とマフィアの島』(朝日新聞社)、『マフィア その神話と現実』(講談社)、『シチリアの春』(朝日新聞社)、『ローマの泉の物語』(集英社)、 『イタリアの記念碑墓地』(言叢社)、その他。主訳書に、P. レーヴィ『アウシュヴィッツは終わらない』(朝日新聞社)、同『周期律』(工作舎)、 同『休戦』(岩波文庫)、『溺れるものと救われるもの』(朝日新聞社)、C. ギンズブルグ『ベナンダンティ』(せりか書房)、同『闇の歴史』(せりか書房)、その他、がある。

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