トップへもどる

既 刊

文化人類学・民族学・民俗学・歴史人類学

ブンカジンルイガクケンキュウ

●文化人類学研究
 JOURNAL OF CULTURAL ANTHROPOLOGY

早稲田大学人間科学学術院を母体として創られた「早稲田大学文化人類学会」は、2010年に「早稲田文化人類学会」に名称を変更、諸大学、機関に拠る若手の文化人類学研究者を広く受け入れ、時代の要請に応える学術研究の場となることを目指し、日本文化人類学会刊行の機関誌『文化人類学』とならぶ査読研究誌としての評価を高めつつある。小社は創刊時よりその制作を担ってきたが、第11巻から会員のみでなく書店による市販をおこなうこととなり、発売元もひきうけた。
 2020年1月の総会において、「早稲田文化人類学会」は「現代文化人類学会」と改称することが決まり、また、機関誌『文化人類学研究』はこれまでは紙媒体による出版でしたが、第21巻からはデジタル・データのみによる出版となるとのこと。これに伴い、言叢社による制作と販売は、第20巻で終了しました。言叢社では、第11巻から第20巻までの販売引受については、当面の間続ける予定です。
■第1巻~第10巻までは、
早稲田文化人類学会にて発売→PDF「文化人類学研究特集一覧」


●文化人類学研究第20巻

《特集》学会誌の編集から
     文化人類学コミュニティを再想像する

文化人類学研究第20巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-077-5 C3002
[B5判]128p 25.7cm
(2019-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§「本特集は、いまインフラと呼んだものの側から、学術誌の軌跡と、その学術誌と結びついた「研究コミュニティ」の軌跡を捉えようとする。学術誌はモノであり、諸活動の成果であり、関与したアクターたち自身のあらわれであり、それと同時に(当たり前だが)コミュニケーションのメディアでもある。学術誌はそれが流通することで「研究コミュニティ」をリアルなものとして想像させる(本特集のタイトルからはベネディクト・アンダーソンの古典『想像の共同体』の影が見て取れるだろう)。西江雅之は、本誌第1巻の巻頭言を、世界と人類学が変革期にあることに読者の注意を引いたうえで、「この新しい学会誌が、広大な研究領域に関心が向けられるこの分野で、人間を研究する者にとって開かれた豊かな場として発展していくことを期待したい」と締め括っている。20年が経ち、時代は変わったのか? 本誌が生み出そうとしてきた/いるのは、いかなるアクターたちからなる、いかなるコミュニティなのだろうか?
 本誌に関わり、その継続を支えてきた多くのアクターと、これから本誌とともに文化人類学の未来を作り上げていく多くのアクターに、幸あらんことを。」[本巻、巻頭言より]

【目次】
特集●学会誌の編集から文化人類学コミュニティを再想像する
[巻頭言]「学会誌の編集から文化人類学コミュニティを再想像する」◎木村周平
[特集論文]
アントロポロジー・アン・ジュー――『文化人類学研究』と学術雑誌の神話的世界
◎三浦 敦
生きものとしての学会誌――『文化人類学』編集委員会で学んだこと
◎箭内 匡
方法としてのクラシックモダン――『社会人類学年報』の立場から
◎綾部真雄
               ●  ●  ●
[研究論文]
パラオ口頭伝承のテクスト化をめぐる人々の実践――ことばの物象化に着目して
◎紺屋あかり
口承文芸において歴史はいかに喚起されているのか――新疆ホボクサイル・トルグートの早口言葉「Qončaan qoyor kövün」を事例に
◎チャスチャガン
[研究ノート]
1.5次エスノグラフィから見えるもの――「文化人類学する」ことについての協働的考察
◎木村周平/伊藤泰信/内藤直樹
[講演要旨]
「女性婚」(東部アフリカ)と同性婚(LGBT)――人類学的知の定位のために
◎小馬 徹
[発表要旨]/●編集後記

●もどる↑

●文化人類学研究第19巻

《特集》超-人類学:この時代を生きるために

文化人類学研究第19巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-073-0 C3002
[B5判]120p 25.7cm
(2018-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§1990年代、日本の人類学は、大学という環境のなかで適応し、その動向に左右される状況が生じてしまった。さらに、大学院重点化、教養部の解体などの新たなトレンドによって他の学問ともども若手研究者をめぐる窮状が表面化してしまう。2010年代になると、「大学」という制度自体の先細りが明確になってくる。このような大学という制度、あるいは大学において研究をおこなうことの危機に瀕するなかで、これまでのあり方を突破し超える実践的な人類学のありようはいかにして生まれるか、その可能性を模索する特集。

【目次】
特集●
[巻頭言]超-人類学:この時代を生きるために 木村周平
[特集論文]
人類学を“ルーツ”にする──「雑(種の)学」としての人類学のちから 小田マサノリ
人類学と生物医学とのはざまで 梅田夕奈
他性の現在──『ポケモン』と標準的媒体をめぐって 久保明教
[特集討論]
超-人類学を超えて
                 *  *  *
[研究論文]
ペルー北部山地のチーズ技術供与における
         開発支援者の期待と農民の実践 古川勇気
[講演要旨]
男と女――メラネシアの事例をつうじて再検討する 春日直樹
[発表要旨]
■会告――早稲田文化人類学会 第3回学会奨励賞
■会則/投稿規定及び執筆要項/査読審査方針
■編集後記

●もどる↑

●文化人類学研究第18巻

《特集》「アート」―社会実践と文化政策

文化人類学研究第18巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-067-6 C3002
[B5判]204p 25.7cm
(2017-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§1980年代以後のポストモダン的批判が「科学」の「客観性」や「科学」と「アート」の二項対立的理解を疑問視するなかで、文化人類学においても「アート」に対する新たな思考が模索されるようになった。今日、「アート」は、博物館、観光、フェスティヴァル、無形文化遺産、文化政策といったさまざまなテーマにおいて学際的な関心が大きく広げられ、芸術家といった限定された人々の実践にかぎらず、多くの人々の社会実践、生活文化の中で重要な地位を占めるようになった。「アート」―社会実践と文化政策の今日的課題をとらえる特集。

【目次】
特集●「アート」―社会実践と文化政策
[巻頭言]「アート」―社会実践と文化政策 小長谷英代
[特集論文]
記念碑とパフォーマンス―ベルリン、『虐殺されたヨーロッパのユダヤ人のための記念碑』を手がかりに 高橋雄一郎
アート・フェスティバルは地域に何をもたらすか 原 聖
「アート」と文化人類学の境界──理論と文化政策の系譜から 小長谷英代
アート、フォーク、コメモレーション、フェスティヴァル 松本 彰
[特集討論]
「アート」―社会実践と文化政策 
小長谷英代/原 聖/松本彰/俵木悟
               *  *  *
[研究論文]
やわらかな人種主義――アルゼンチンにおける「ハポネス」の経験から 石田智恵
治癒せざる身体?――ハンセン病元患者の生と医療実践の関係から 桜木真理子
竹製パンパイプと強運――ソロモン諸島マライタ島南部アレアレにおける富と開発への期待 佐本英規
[研究ノート]
Migration, Paperwork, and Life Course: Exploring Power Relations in Russo-Japanese Marriages Ksenia GOLOVINA
[書評論文]
アネマリー・モル著(浜田明範、田口陽子訳)『多としての身体―医療実践における存在論』 伊藤康文・田村優
[講演要旨]
地球のてっぺんから世界を見る――極北地帯の研究事例をヒントに
 本多俊和(スチュアート・ヘンリ)
[発表要旨]
[学会通信]
■会告――早稲田文化人類学会 第3回学会奨励賞
■会則/投稿規定及び執筆要項/査読審査方針
■編集後記

●もどる↑

●文化人類学研究第17巻

《特集》帝国と混血

文化人類学研究第17巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-064-5 C3002
[B5判]135p 25.7cm
(2016-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§帝国支配下に生み出された混血者たちが、いかに認識され、扱われ、そして帝国崩壊後ではいかに表象され顕在化しているのかという問題に、はじめてと言っていい、文化人類学的視点の可能性を探る。

【目次】
特集●帝国と混血
[巻頭言]帝国と混血 大川真由子
[特集論文]
帝国後の「混血」のゆくえ――日本出自のパラオ人の越境経験 飯髙伸五
帝国の子どもたち――オマーン帝国/後における混血の処遇 大川真由子
混血の現在/過去――混血研究と日本人起源論から考える帝国日本
 坂野 徹
「混血」からみた帝国形成――世界史的視座の確立に向けた展望と課題
 水谷 智
               *  *  *
[研究論文]
多様な「名誉」を可視化する――現代ミクロネシア・ポーンペイの首長制にみる「位階秩序」の実演と創造 河野正治
[研究ノート]
「ジプシー」をめぐる政策の人類学試論――ノマド、移動生活者、ロマ に対するフランスの法政策の分析を中心として 左地亮子
[ブックレビュー]
Tim Ingold, Making: Anthropology, Archaeology, Art and Architecture  藤田 周
[講演要旨]
歴史をどうとらえるか――歴史人類学試論 蔵持不三也
[発表要旨]
[学会通信]
■会告―学会創立15周年記念学会奨励賞 審査結果について
■会告―早稲田文化人類学会 第2回学会奨励賞
■会則/投稿規定及び執筆要項/査読審査方針
■編集後記

●もどる↑

●文化人類学研究第16巻

《特集》地域社会を創る―人から描く街の民俗誌

文化人類学研究第16巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-060-7 C3002
[B5判]128p 25.7cm
(2015-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§地域社会を創っていくものはなにか。「鳥の目」ではなく「虫の目」で街を歩き、出会った人たちとの出会いから地域コミュニティの「いいきたり(コトバ)」「しきたり(行為)」「ひととなり(人物)person」を描く「地域の民俗学」への眺望。

【目次】
特集●地域社会を創る―人から描く街の民俗誌
[巻頭言]惜別の譜 西江雅之先生を偲んで 蔵持不三也
[特集]
趣旨説明:地域をネタに、これまでとこれからを語る 内藤順子
報告1:「福の民」――ふくはくより 関 一敏
 「福の民」の方法覚書――お楽しみはこれからだ
報告2:「福の民」――さいたまから 阿部年晴
◆コメント1:「引き受ける」ことをめぐって 重信幸彦
討論1――阿部さんと関さんに
◆コメント2:コミットメントのかたち 白川千尋
討論2――白川さんのコメントに対して~総合討論
               ●  ●  ●
[学会奨励賞(準賞)受賞論文]
「ファット」であることを学ぶ――アメリカ合衆国のファット・アクセスプタス運動における情動的関係から生まれる共同性 碇 陽子
[研究論文]
不確実性と主体的選択――アトピー性皮膚炎患者の事例から 牛山美穂
[講演要旨]
「他者」について考える――フィリピンの呪術、リスク、観光のフィールドから 東 賢太朗
形質人類学から考える日本人の起原 中橋孝博
[発表要旨]
[学会通信]
●会告――学会創立15周年記念学会奨励賞の審査結果/学会奨励賞の常設化について

[CONTENTS]
Building up Local Communities
[FOREWORD]
Sorrow of parting: Commemorating of prof. NISHIE Masayuki –––KURAMOCHI Fumiya
[ARTICLES]
Building Up Local Communities–Urban Folklorography Based on Biographical Description –––NAITO Junko
Case Report 1 “People of Fuku (Happiness)”: from Fuku-Haku –––SEKI Kazutoshi
Remarks on the Methodology of People of Fuku: it is the show time!! –––SEKI Kazutoshi
Case Report 2 “People of Happiness”: from Saitama–––ABE Toshiharu
Comment 1: On Undertaking–––SHIGENOBU Yukihiko
◆Discussion 1
Comment 2: Way to Commit––– SHIRAKAWA Chihiro
◆Discussion 2
               ●  ●  ●
[ARTICLE (WSCA Young Researcher Award)]
Learning to Be Fat: Affective Relationship and Generation of Community in Fat Acceptance Movement in the United States –––IKARI Yoko
[ARTICLE]
Uncertainly and independent choices: From the case of patients suffering from Atopic Dermatitis –––USHIYAMA Miho
[INFORMATION]

●もどる↑

●文化人類学研究第15巻

《特集》ヨーロッパ民俗学再考

文化人類学研究第15巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-053-9 C3002
[B5判]128p 25.7cm
(2014-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§ヨーロッパ民俗学の日本での最初期の受容を紹介しつつ、各フィールド―ロシア(ソヴィエト)・ドイツ・フランス・スペイン民俗学の歴史と現在をトレースした特集。民俗学研究は、時々の国家的、民族的アイデンティティと深く結びついてきた。欧州全体にわたる文化の均一化によって、これまでのような民俗学はしだいに衰退するにいたったが、一方で、「地域性」が新たな民俗学的課題をつきつけつつもある。ヨーロッパ民俗学に向けた再考をとおして、新しい学問のあり方・民俗学の可能性を探求していく。民俗学」への眺望。

【目次】
特集●ヨーロッパ民俗学再考
[巻頭言]オクシデンタリスムの陥穽 蔵持不三也
[特集論文]
ソヴィエト時代のロシア民俗学 伊東一郎
ドイツにおける民俗学の一射程――ドイツ民俗学会機関誌《民俗学誌(Zeitschrift für Volkskunde)》およびその前身《民俗学協会雑誌(Zeitschrift des Vereins für Volkskunde)》の場合 嶋内博愛
スペインの民俗文化研究――人類学史における民俗学(フォークロア)の位置づけ 竹中宏子
フランスにおける民俗展示の新世紀―ヨーロッパ・地中海文明博物館の開館 出口雅敏
[特集討論]
ヨーロッパ民俗学再考 伊東一郎/嶋内博愛/出口雅敏/竹中宏子/司会 蔵持不三也
[研究ノート]
属することのない精神探究者たち――アルゼンチン、ブエノスアイレスのユダヤグループでの現地調査を通じて(英文) 宇田川彩
[研究発表要旨]
小笠原における人々の移動と生業史 山崎真之/インドネシア・南東スラウェシ州・ブトン島にもたらされたハングル――外来文字導入に際しての当事者の「自主性」を再考する 金 孝珍/歓待の両義性――ミクロネシア連邦ポーンペイの応接行為にみる敬意と敵意 河野正治/中高生への文化人類学の普及活動の試み――その意義・成果・課題 濱 雄亮/線香水車製粉工場をめぐる技術人類学的考察――日光市今市の線香製粉業者における技術選択のプロセスをめぐって 羅 敏/開発援助と人類学――NGO活動を通した開発人類学の活用 増見エミ/子どもたちに語るポストコロニアル――「他者」としての沖縄を考える 前嵩西一馬
[学会通信]
●会告――創立15周年記念学会奨励賞について

【CONTENTS】
European Folklore Reconsideration
[FOREWORD]
Pitfall of the Occidentalism―KURAMOCHI Fumiya
[ARTICLES]
Russian Folkloristics and Ethnography in the Soviet Period ―ITO Ichiro
A Range of German Folklore: From“Zeitschrift für Volkskunde” and “Zeitschrift des Vereins für Volkskunde” of the Succession Bulletin of German Folklore Society ―SHIMAUCHI Hiroe
Studies of Folk Culture in Spain: Positioning Folklore Studies in the History of Spanish Anthropology―TAKENAKA Hiroko
A New Century of Folk Display in France: The Opening of a Museum for Europe and the Mediterranean―DEGUCHI Masatoshi
[PANEL DISCUSSION]
European Folklore Reconsideration ―ITO I., SHIMAUCHI H., DEGUCHI M., TAKENAKA H. & KURAMOCHI F.
               ●  ●  ●
[RESEARCH NOTES]
Spiritual Search without Belonging: A Case Study of a Jewish Group in Buenos Aires, Argentina―UDAGAWA Aya
[INFORMATION]

●もどる↑

●文化人類学研究第14巻

《特集》スポーツ人類学の現在

文化人類学研究第14巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-048-5 C3002
[B5判]128p 25.7cm
(2013-12-30出版)
定価=本体3000円+税

§先史の儀礼と遊びからスタートしたスポーツは、いまや暮らしの中に多様なかたちで浸透し、重要な位置を占めています。
「スポーツ人類学」は、人類の諸活動についてスポーツという側面から探究し、その様相をあきらかにする新しい学問領域ですが、本特集ではスポーツに近縁する舞踊、マッサージといった文化にも触れることで、スポーツ人類学が対面する現在の幅と奥行、課題を明らかにしようと試みています。

【目次】
特集●スポーツ人類学の現在
[巻頭言]スポーツ人類学の現在 寒川恒夫
[特集論文]
健康文化論への新しい視座――タイ・マッサージの医療観光化と実践者のリアリティに着目して 小木曽航平
踊り継がれるミクロネシア“南洋群島”の表象――伊良波尹吉作『南洋浜千鳥』をめぐって 波照間永子
エスニック・スポーツとしての「箱根駅伝」 瀬戸邦弘
[特集討論]
スポーツ人類学の現在 寒川恒夫/小木曽航平/波照間永子/司会 瀬戸邦弘
[研究ノート]
「アーティスト」の再考――ナイジェリア、ヨルバ発祥の地方都市イレ・イフェにおけるつくり手の事例から 緒方しらべ
区切られる空間、見出される場所――タイ海洋国立公園におけるモーケンの潜水漁に注目して 鈴木佑記
[研究発表要旨]
農民武術に伝承された芸能要素の前景化 田邊 元/生産技術と品質――ペルー、カハマルカ県のチーズ販売戦略を事例として 古川 勇気/ドイツ南西部の謝肉祭ファストナハトにおける100年間の歩み 林 敬太/日本の緩和ケアは「死にゆく者の疎外感」を緩和できるか――インド ベナレスのムクティ・バワン(死を待つ館)と比較して  吉田勝也
[学会通信]
●会告―創立15周年記念学会奨励賞について
会則/投稿規程及び執筆要項/査読審査方針/編集後記

●もどる↑

●文化人類学研究第13巻

《特集》医療人類学はいかに臨床に貢献できるか?
     ―糖尿病臨床を事例に

文化人類学研究第13巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN: 978-4-86209-043-0 C3002
[B5判]112p 25.7cm
(2012-12-30出版)
定価=本体3000円+税

【目次】
特集●医療人類学はいかに臨床に貢献できるか?
     ――糖尿病臨床を事例に

[巻頭言]特集によせて 辻内琢也
[特集論文]
糖尿病臨床から見た医療人類学の魅力 杉本正毅
自己エスノグラフィの実践と医療人類学における活用 濱 雄亮
ケアと協働の構築――病者と専門家と人類学者と 浮ヶ谷幸代
[特集討論]
医療人類学はいかに臨床に貢献できるか?――糖尿病臨床を事例に  辻内琢也/杉本正毅/濱 雄亮/浮ヶ谷幸代/司会 鈴木勝己
[研究ノート]
ジェントリフィケーションとコミュニティーガーデン――ニューヨーク住人たちの都市緑化運動 池田陽子
[書評論文]
Anthropology and the New Genetics(Gísli Pálsson著) 瀬戸山潤
[研究発表要旨]
多元的医療体系における近代医療と「非」近代医療の統合―モンゴル医療を事例に 高 塔娜/カザフスタン共和国アラル海地域における現地医療環境 齋藤 篤/メディア表象に牽引される「民俗知識」―福建土楼における日中のメディア表象問題 をめぐって 小林宏至/日本の草餅にみる医食文化誌 陳 翰希/現代における憑きものの変容―高知県と徳島県の犬神筋を事例として 酒井貴広
[学会通信]

●もどる↑

●文化人類学研究第12巻

《特集》望ましい環境とは何か

文化人類学研究第12巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN:978-4-86209-039-3 C3002
[B5判]152p 25.7cm
(2011-12-30出版)
定価=本体3000円+税

【目次】
特集●望ましい環境とは何か
[巻頭言]特集によせて 竹中宏子
[特集論文]
環境を奪い合う―マルタにおけるランドスケープ、ツーリズム、市民社会 ジェレミー・ボワセベン
稲飢餓と森林回復―エチオピア北部の食糧援助にみる「環境」のジレンマ 松村圭一郎
日本列島における「旬」をめぐる環境民俗―地魚・回游魚・地元民 橋村 修
[特集討論]
望ましい環境とは何か  鳥越皓之/石塚道子/松村圭一郎/橋村 修/司会 竹中宏子
[論文]
拝師と叛師―台日空手集団における指導者の規範と実践 小林貴幸
サブスタンスと交換による親族関係の構築―ニューギニア高地における葬儀時の母方親族への贈与の事例から 深川宏樹
[研究ノート]
モノによる歴史構築の実践―水俣の景観に立つ52体の石像たち 下田健太郎
[書評論文]
Dreams, Madness, and Fairy Tales in New Britain(Andrew Lattas 著) 小池淳太郎
[ブック・レビュー]
『姉というハビトゥス――女児死亡の人口人類学的民族誌』(小谷真吾 著) 田所聖志
[研究発表要旨]
消え行く祭の太鼓・保存される木遣り太鼓 伊藤純/インタビュー時メタ思考の分析によるナラティブデータ複層化の試み 桂川泰典/「病」と「病気」の狭間から 伊藤康文/「絹」に内在するイノベーションの深層構造 大町正和/マリ共和国カディオロ県セヌフォ社会における墓掘り儀礼と服喪 溝口大助
[学会通信]

●もどる↑

●文化人類学研究第11巻

《特集》グローバル化時代の食文化─「米」をめぐって

文化人類学研究第11巻 早稲田文化人類学会
WASEDA SOCIETY OF CULTURAL ANTHROPOLOGY 【編・発行】
言叢社【発売元】
ISBN:978-4-86209-036-2 C3002
[B5判]120p 25.7cm
(2010-12-30出版)
定価=本体3000円+税

【目次】
特集●グローバル化時代の食文化─「米」をめぐって
[巻頭言]有=点の地平から 蔵持不三也
[特集論文]
特集にあたって 蔵持不三也
グローバル化時代の日本の食文化―米文化の変容 秋野晃司
稲作・コメ食の民族誌─東南アジアの米をめぐって 小幡 壮
グローバリゼーション下におけるタンザニアの食と農を考える─映画『ダーウィンの悪夢』の問いを基調にして 古沢紘造
米の民族誌―米食形態・調理方法の世界的概観 安倍与志雄
[論文]
ポリフォニーの人間関係への関与─マレー語による会話を事例として 杉村洋平
[研究発表要旨]
第11回研究集会
院外がんセルフヘルプ・グループのつながりと場―物語りと対話に基づく支え合いの文化 古関光浩/神饌とイーヤチ―八重山諸島の「たねとり」にみる粟と米の盛衰 藤井紘司/ツール・ド・フランスにみるグローバリゼーション 仲沢隆/水上居民はエスニックグループか?―中国沿海部を事例としたエスニシティ論の再検討 稲澤努/花郎道の語源とその文化的変容 朴周鳳]
[研究発表要旨]
第13回研究集会
「家庭」という空間―アルゼンチン都市部のユダヤ人をめぐる理論的一考察 宇田川彩/グラフィティの誕生―1970年代のニューヨークにおける移民文化の一考察 山越英嗣/ハリー・エドワーズに見るアメリカスポーツへの批判と「ブラック・アスリート」 今野和志/マイナー・スポーツにおける組織化とコミュニティ形成―フットバッグの事例から 長谷川健太郎/内モンゴルにおける牧草地衰退の社会的要因―農牧交錯地帯の牧草地を事例として 孟和烏力吉
[学会通信]

●もどる↑

   ※ 各巻の掲載内容の詳細は現代文化人類学会サイト トップページをご覧ください。

1 巻
(2000年)
『祝祭論』の現在
儀礼の安定性と自己生成 ―人類学的儀礼研究素描 ◎俵木悟
フレーザーを探して ―モーゼルの火祭りから ◎蔵持不三也
祭りをはぐくむ葛藤と調和 ―戸畑「提灯山笠」にみる地域杜会の変質 ◎金子毅
2 巻
(2001年)
人類学におけるNGO 研究の可能性
NGO への人類学的アプローチ ―新たな現代の市民社会論にむけて ◎三浦敦
米国社会における「市民参加型技術」の獲得 ―シアトルのアジア系コミュニティの事例研究 ◎西村祐子
NGO と世界銀行の連携をめぐる構造的制約 ―世界銀行ワークショップにみるNGO の現状 ◎関谷雄一
3 巻
(2002年)
二元論への挑戦
感情と行為空間 ―人類学にとっての〈 身体化された心 〉 ◎菅原和孝
こころと行為の生態学的な分析単位 ―ギブソン生態心理学からの考察 ◎ 三嶋博之
言語コミュニケーションの十全たる記述と理論化に向けて ◎古山宣洋
本質主義的な記述を超えるために ―「社会:個人」の二元論への状況的認知論からの挑戦 ◎大村敬一
[特集討論] 二元論への挑戦 ―人類学と心理学の新しいアプローチ ◎菅原和孝・三嶋博之・古山宣洋・大村敬一・スチュアート ヘンリ
4 巻
(2003年)
〈声〉の複数性
[論文] ポリフォニー・多声性・異種混淆 ◎伊東一郎
口承史のポリフォニー ―東インドネシア、中部フローレス、タナ・リセの事例から ◎杉島敬志
グループ・ダイナミックスが聴いたバフチンの声 ―被災者の語りに響くポリフォニー ◎矢守克也
関係性としてのポリフォニー ―複数性と過剰性について ◎小田亮
[特集討論] 〈声〉の複数性 ―フィールドにおけるポリフォニーをどう扱うか ◎杉島敬志・矢守克也・小田亮・伊東一郎
5 巻
(2004年)
国際先住民の現在 ―軌跡と展望
先住民年の10 年をふりかえって ―協調と紛争 ◎スチュアート ヘンリ
「植民地問題」解決のための国連の歴史的努力と「先住民族の国際10 年」―人類学者のための民族集団に関する国際人権法入門 ◎上村英明
台湾の民主化と先住民族 ◎笠原政治
国内法における先住民族の地位 ◎常本照樹
[特集討論] 国際先住民の10 年 ―軌跡と展望 ◎上村英明・笠原政治・常本照樹・スチュアート ヘンリ
6 巻
(2005年)
写真は何を切りとるのか?
―記録すること、表現すること、そして人類学
記録・記憶・表現 ◎みやこうせい
文化人類学における方法としての写真 ◎三浦敦
写真行為のエートス ◎西村清和
文化人類学と写真 ―研究方法としての写真 ◎ファビエンヌ デュテイユ =緒方
[特集討論] 写真は何を切り取るのか ―記録すること、表現すること、そして人類学 ◎ファビエンヌ デュテイユ=緒方・蔵持不三也・高橋世織・西村清和・三浦敦
7 巻
(2006年)
「遺産」概念の再検討
「遺産」概念の再検討 ◎西村正雄
保存中心主義から遺産を活かす方向へ―アンコール世界遺産地域におけるプロセス ◎三浦恵子
[特集討論] 「遺産」概念の再検討 ◎稲葉信子・三浦恵子・成田弘成・西村正雄
8 巻
(2007年)
社会開発再考
社会開発目標と人類学の視座 ◎関谷雄一
人類学的視点からみた持続的開発とは ―開発プロジェクトと持続性 ◎ 菊地靖
[特集通信] 協力の現場から ―協力隊事業の現状を巡るメール討論 ◎山戸寛・関谷雄一
9 巻
(2008年)
文化概念の再構想 ―心理学・経済学との対話を通して
文化概念の再構想 ―心理学・経済学との対話を通して ◎原知章
「文化」にどう向きあうか ―文化人類学の立場から ◎竹沢尚一郞
何故、文化が問題なのか? ―文化経済学の視点から ◎後藤和子
文化と心の相互構成プロセス ―文化心理学における文化概念と方法論 ◎ 内田由紀子
[特集討論] なぜいま文化概念なのか ◎原知章・竹沢尚一郞・後藤和子・内田由紀子
10 巻
(2009年)
「エスノグラフィーの素朴」から方法論の深化へ
序 ―人類学におけるフィールドデータの扱い方再考その方法と実際 ◎余 語琢磨
チンパンジーの認知発達研究 ―その方法と実際 ◎林美里
ネットワ ーク論への再招待 ―「特殊な方法」という神話を越えて◎野沢慎司
ヴァーチュアル・エスノグラフィー ―文化人類学の方法論的基礎の再構築に向けて ◎木村忠正
[特集討論] 「エスノグラフィーの素朴」から方法論の深化へ ◎木村忠正・野沢慎司・林美里・余語琢磨・三浦敦

●もどる↑

Copyright(C)言叢社