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既 刊

中国文化の深層へ/考古学系/哲学・神話・宗教系

表紙画像を少し解説 チュウゴクノシンワコウコ

●中国の神話考古
 [原書名:神話考古]

陸 思賢 リク シケン Lu Sixian【著】
/岡田陽一 オカダヨウイチ【訳】
ISBN: 4905913799
[A5判上製]483p 21cm
(2001-05-20出版)
定価=本体9500円+税

§『山海経』をはじめとする先秦・両漢の神話文献、甲骨文資料、最新の考古発掘資料を徹底してつきあわせ、中国新石器文化・神話世界の全体像をはじめて一貫して叙述した天文=神話考古の先駆的大著。

◇本書は、原書図版や甲骨文の誤りなどを正すとともに、新たに日本語版序論文、本文中一節の増補、別篇2篇を加えるなどをおこなった著者最新の新版となっている。
◇人類文化の初期神話にとって、天文がいかに大切な意味をもっているかが本書によって明晰に理解される。
◇中国古典学、先史古代文化史、漢字学に不可欠の書であるばかりでなく、日本の先史文化(旧石器・縄文・弥生)、古代文化において天文と神話の相関を解明するために不可欠の書ともなっている。

【主な目次】
日本語版序論文
序章 「華表」からの啓示/第一章 華山の玫瑰と伏羲氏の誕生神話
第2章 女神廟の発見と女媧神話
第3章 鳥形図形文字に記された太古の東夷系神話
第4章 魚形、虎形の装飾に反映された羌戎系の神話
第5章 「羊角柱」図像と伏羲氏の「仰観俯察」
第6章 立杆測影に用いた羊角トーテム柱の諸神の起源
第7章 伏羲氏の「観象画卦」の太古の根拠
第8章 「伏羲の鱗身、女媧の蛇躯」の源
第9章 「竜馬図を負い、洛亀書を載せる」の奥義
結び
別篇1 天文暦法を主体とする宇宙の枠組み~『山海経』一八篇新論
別篇2 翁牛特旗の早期商の青銅甗銘文の奥義

【著者紹介】
陸 思賢(1935年~)
中国江蘇省海門県生まれ。1960年、北京大学歴史系考古学科(現、考古系)卒業。同年、内蒙古文物工作隊配属。以後、文物保護部主任、副所長などを歴任。1994年、文博研究館員(研究員)、95年退職。各地の発掘野営で夜空の星を見つづけたという。発掘調査にもとづく多くの論文があるが、退職後に思索の体系化を志し、本書ののち『天文考古通論』(李迪との共著)を発表、現在、『山海経研究』を執筆。

【書評】
(中西 進/産経新聞 2001.7.7)
「考古学的な図像のよみときと、文献の解釈とのそれぞれの限界を越える研究は、推理の思わぬ展開や、綱わたりのような発展の結果によって、まことに広大な神話世界を読者に示してくれる。これほどスリリングでわくわくするような読書もまためずらしい。一例をあげれば『詩経』に見える『玄鳥が商の王の先祖を生んだ』という記事を、小河沿文化の原始図形文字の中に発見する、というたぐいだ。それが一字一字のじつに丹念なよみときから結論づけられる。全体では、とくに太陽神・伏羲と月神・女媧をめぐる考察が中心をなし、多角的な解明が重なりあって、歴史的にも空間的にも広大な中国さながらのスケールをもった宇宙図ができあがっている…。この書物は知的刺激にあふれた、絶好の読み物といえるだろう。私自身、ふと気づくとはるかな古代の大宇宙につれていかれている自分を発見したことだった。」


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