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●音楽の子ども―「小学唱歌」から「子どもの情景」まで

音楽の子ども 熊谷雄二 クマガイユウジ【著】
ISBN: 9784862090331
[四六判上製]355p 19.4cm
(2010-10-21出版)
定価=本体1905円+税

§音楽という領域から「存在としての子ども」の像を発見したい。
♪シューマン生誕200年によせて♪

音楽の根っこに湛えている〈子どもの存在〉を顕わしたい。

【主な目次】
第1章 かつて日本の子どもは「自然の子」といわれた
子は宝、日本の子どもは「自然の子」、「他人の子どもまで世話をする」
第2章 唱歌教育とこの国の〈子どもの発見〉
伊澤修二と唱歌教育、唱歌や唱歌教育のほんとうのねらいは、唱歌は「修身の教科書に節のついたようなもの」、『佛教童謡』の意味するところ、明治期における教育観、運動会や遠足まで侵食する「教育勅語」、『少年園』の発刊とその意義、『梁塵秘抄』は日本最初の子守歌、《補注》「唱歌」音階の成立について
第3章 音楽家にとって子どもの存在は
唱歌から音楽へ、湯山昭がつくる子どもの音楽、ひとりの現代作曲家と子どもの世界
第4章 子どもたちを音楽の真ん中においた大人たち
プラトンからバーンスタインにつながる音楽美学、バーンスタインのこころみ、音楽教育の系譜、ラジオ番組がのこしたもの
第5章 ルソー、ロマン主義そして子ども
ルソーと『むすんでひらいて』、ルソーのひととなり、『エミール』と子どもの教育、ルソーにつらなるロマン主義の系譜、音楽にみる「ロマン主義」、ワーズワス、自然そして子どもは詩人
第6章 「蝶々」、「子守歌」、「子どもの標題音楽」へ
ノヴァーリスをめぐるひとびと、「子どもの音楽博物誌」をかんがえる、「蝶々」から「子どもの標題音楽」、〈表 子どもの音楽年表(1)~(8)〉
第7章 音楽のなかに子どもを発見したひと、シューマン シューベルト、点景としての子どもの情景、ルター・ドイツ語そしてシューマン、シューマンと子守歌、シューマンと『蝶々』、子どもの標題音楽、〈シューマン年表(1)~(12)〉
第8章 〈子ども〉は音楽にとって思想である
『子どもの情景』をめぐって、「歌の年」とシューマン、『学園とペーリ』と子ども、シューマンとクララ、〈シューマン同時代の芸術家たち〉

【著者紹介】
熊谷雄二(1948~2015年)
川崎市生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科卒。川崎市在職中、都市デザインのなかに「子どもの目」「女の目」の導入を提案するなど、生活者の視点から行政の諸問題を研究。
現在、NPO法人「『心画』竜の書」理事。同法人は生来的に精神発達遅滞のある瀬崎竜彦さんの書を「心画」と名づけ、その作品のもつ魅力とメッセージ(美・愛・勇気)を伝えるために川崎市に設立し、国内外で作品展など開催。子ども環境学会所属。
『こころの空き地―都市と「子どもの目」序説』 (言叢社)
ほかに、『こころも歩く―世界紙篇紀行』(2015年7月刊、言叢社制作)がある。

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