●神話思考 Ⅰ 自然と人間 ●神話思考 Ⅱ 地域と歴史
表象交通論/哲学・神話・宗教系/現代思想/列島文化の起源へ/西洋文化の起源へ
松村一男 マツムラカズオ【著】 ISBN: 978-4-86209-084-3 C3014 ¥6200E [A5判上製]624p 21cm (2021-03-31出版) 定価=本体6200円+税
【主な目次】 はじめに/Ⅰ―神話理論[タイラーと一九世紀の知的土壌/伝播論の神話学/三つの構造:キアスムス、プロップ、レヴィ=ストロース/人はいかにして神話学者となるか/英雄神話の諸相/英雄とは:英雄神話の研究史/ファシズム期の比較神話学/ファシズム期の非イデオロギー的宗教研究/女神とは] Ⅱ―インド=ヨーロッパ語族神話、ユーラシア神話、ギリシア・ローマ神話[インド=ヨーロッパ語族比較神話学の試み:戦闘と滅び/神話はだれが運ぶのか/ディオニュソスと西洋古典学、考古学、人類学/古典古代の神話教育/ローマの英雄神話/ギリシア・ローマの死生観/ギリシア・ローマ宗教史/古代ローマにおける神々の戦争―キリスト教化への過程] Ⅲ―日本神話[日本神話の構造と歴史/剣の英雄神―日本神話におけるユーラシア神話モチーフ/日本神話研究史における農耕起源神話/異界の島への航海神話としての『御曹司島渡』/文化による宗教ズゾウ表現の違いとその理由/伝統的言語文化教育における比較神話学からの貢献の可能性/日本宗教におけるユルキャラ] 著者紹介/研究業績/English Contents/English Summaryほか
【著者紹介】 ●松村一男(マツムラカズオ) 1953年、千葉県市川市生まれ。都立日比谷高校三年次にAFS交換留学生第18期として米国カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のパロス・ベルデスのホーリングスワース家に住み、ミラレステ高校を卒業。帰国後、日比谷高校卒業。一橋大学社会学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科、宗教学・宗教史学専攻修士課程修了、博士課程進学後にフルブライト奨学生としてカリフォルニア大学インド=ヨーロッパ学プログラム博士課程に留学(Ph.D. Candidate)、帰国後、東京大学博士課程に復学、満期退学。天理大学おやさと研究所助教授、人間学部宗教学科、助教授、教授を経て、1999年、和光大学人文学部芸術学科に、神話学担当の教授として着任。改組により表現学部イメージ文化学科教授、表現学部総合文化学科教授に所属変更、現在に至る。日本宗教学会会員(常務理事)。 【おもな著書】 『神話思考Ⅰ―自然と文化』 『神話思考Ⅱ―地域と歴史』(言叢社)、 『神話学入門』(講談社学術文庫、角川書店版『神話学講義』を改題)、『はじめてのギリシア神話』(ちくまプリマー新書)、『女神の神話学』(平凡社)、Mythical Thinkings: What Can We Learn from Comparative Mythology?, Countershock Press.『神の文化史事典』(共編、白水社)、『ケルトの歴史』(共著、河出書房新社)、『世界神話事典』(共著、角川書店)、など。訳書に、デュメジル『神々の構造』(国文社)、『ゲルマン人の神々』(国文社)、エリアーデ『世界宗教史2』(ちくま学芸文庫)、デュメジル『デュメジル・コレクション2』(共訳、ちくま学芸文庫)などがある。 【研究分野】 比較神話学、宗教史学 【教育活動】 和光大学総合文化学科において神話、言語関係の授業を担当(「神話学入門」、「神話学特論」、「ヨーロッパの神話」、「ユーラシアの神話」、「宗教と神話」、「比較言語学」)。この他、ゼミ、入門ゼミ、共通教養科目「ギリシア神話を読む」、大学院「印欧語族の神話の世界」なども担当。2007年度より2018年度、東京外国語大学において非常勤講師として世界各国からの留学生に日本宗教と日本神話を英語で講義。その他、東京女子大学、法政大学、関西大学、大阪大学、筑波大学、広島市立大学、早稲田大学、日本女子大学、一橋大学、信州大学、国学院大学、清泉女子大学、東京大学、放送大学などにおいても非常勤講師。 【研究活動】 IACM(国際比較神話学会)のディレクターとして比較神話学研究の国際的連帯を進めている。宗教史学の分野では毎年、日本宗教学会で研究発表やパネル企画を行なっている。 【国際学術交流】 IACM(International Association for Comparative Mythology,国際比較神話学会)2006年の発足から参加し、2008年からディレクター(現在に至る)。