地域史・地誌
清水武甲 シミズブコウ【著】 ISBN: [A5判]235p(図版と文) (1979-09出版) 定価=本体3200円+税
これはかつてどの土地にも見られた暮らしの歳時記だが、見詰め読むうちに、胸奥にたまってくるものがある。この閊えのようにかなしく愛しい、ざらっとした感触は何だろうか。内側から捉える人にしか捕捉し難い風土と生活の糧のような情感、それこそがこの著者の存在根拠である。
【目次】 初詣/正月遊び凧上げ/山入り/鍬始め/虚空蔵縁日/農具の年取り/小正月/どんど焼き/楮伐り/寒い話/三峰神社の鉄砲巻/千匹ガユ/札所九番縁日/三沢の三夜寺初護摩/春の川釣り/秩父神社の追儺祭/鬼遣い/春が来る/立春後/早咲きの節分草/福寿草/出原の弓占/天神祭/かたくりの花/椋神社田植祭/梅花/巡礼宿/お巡礼さん/小野原の絵馬/下蒔田の絵馬/下久那のジャランポン祭/下田野のアンドン祭/ヤマネ/さくら/懸樋/卯月・灌仏会/両神山の八潮つつじ/村芝居/秩父の人形芝居/串人形の首/人形念仏踊り奉額/ワラビ狩り/チチブイワザクラ/端午の節句/大陽寺の祭/御嶽神社の火祭/修験道の名残り/金剛院/茶摘み/三峰の節句/ホテイラン/山の田圃/姿ケ原/栃本耕地/すてごびる/いわたけ/石南花/雨後、マユの出荷/糸繰り/形代/焼畑/あめ薬師の縁日/親鼻の川瀬祭り/牛の日の灸/甘酒こぼし/奥秩父の御花畑/漁る子供/盆送り/船玉祭/秩父音頭/草相撲/門平の虫送り/小川の百八燈/四萬部寺の施餓鬼/三峰の獅子舞/初秋/朝の露/諏訪祭/茅の輪/椋宮の竜勢花火/重木の道化面/秩父神社の古獅子頭/お日待・十六念仏/蜜柑の実る頃/フリマンガ/コンニャク干し/大豆を打つ/秩父酒造り/仮り橋人足/カカア天下とつるし柿/太鼓ならし/秩父夜祭/鉄砲祭/猟師話/熊の胃/植林
【著者紹介】 「Ⅰ 風土考」参照